2017年1月9日月曜日

むぎとオリーブ/東銀座


 2017年一発目のくわしね会麺部会訪問店は東銀座にある「むぎとオリーブ」さんである。こちらはミシュランのビブグルマン店としても名高い。世界が認めた味と言えるだ(@_@)

 実はこの一区画はハイレベル店密集地帯である。昨年も記事にした店がこのブロックに2店ある。同じビブグルマン店の「伊藤」さんと、夏のお盆のあたりに「むぎとオリーブ」さんに来店した際同店の夏休みでフラれ、急遽訪問した「九代目けいすけ」さんだ。
更に「油組総本家」「九州じゃんがら」もあり、正に銀座に突如現出した夢のイケてるラーメン店密集地帯と言えるのである。
 この「九代目けいすけ」さんの手前が今回の「むぎとオリーブ」さん。
 こんな佇まい。どう見てもカフェかイタリアン(^^;)

 平日の14時。ここは通し営業なので昼時間を気にする必要はない。この時間ならさほどの混雑はないものと思い来店してみたが、何とほぼ満員の盛況である。
 やっぱ外国人多いな。ラーメンは今やクールジャパンの必須アイテムである。観光のランチはミシュランのラーメン店なんていうのも今やスタンダードなのかも知れないな。
 そして女性の一人客も多い。こちらは清潔感溢れる洒落た外装、内装で、誰もが入りやすい雰囲気を作っている。これも人気の一つなのだろうか。

 確かにさぁ、オヤジの私でも何だか敷居が高い店とかあるもんね。「店の店主が声をかけるまでは決して注文してはいけない」とか、暗黙のルールみたいなのがある店もある。そういう店で、知らずに慌てて注文すると、他の客から(何だコイツ素人だな)と白い目で見られるのである(/ω\)
 ラーメン食うのに素人って言われてもなぁと思ったりもするが、それもまた楽しみの一つと捉えた方がいいのかもね。
 前向きに前向きに(^^;)

 さて、むぎとオリーブさんの券売機の前で私は少し迷っていた。現在訪問店舗拡大運動中なので、なかなか二度目の訪問は叶わないケースが多い。最近は結構背伸びして豪華なメニューを注文する傾向になりつつある。
 今回も最高峰の「特製鶏・煮干・蛤のトリプルSOBA」1,180円をうっかり発注してしまう(^^;)

カウンターの席に案内され座ると、前にミシュランのプレートが。
 
 ピントぼけですね。すんません。

 しかし、ここの内装や備品などの洗練された拘りはあまり例を見ないものだなぁと感じる。鉄製のグラスや洒落たデザインのお手拭きなど、どれを取っても店の雰囲気にマッチしているのである。

 7分ほどで着丼。

 特製のプラス具材は別皿提供。しかし見た目の美しさは素晴らしい。蛤と白い鶏チャーシュー、長いも、三つ葉の緑と海苔の黒が白い器に映える。正に一つの完結型の料理を丼に表現している感じである。
 別皿提供は味玉、海苔、鶏チャーシュー、豚チャーシュー。盛り付けもステキ。

 さて、スープはと口に含むと、鶏、煮干しの出汁に蛤がそーっと溶け合った複雑かつ優しい味。このバランスを創るのは相当難しいだろうと感じる。ガツン!という旨みの主張をあえて押さえ、重層的なハーモニーをうまく作り上げている。

 しかし、このラーメンの真骨頂は麺であろう。
 現在の東京の人気店は「パツパツ系」と「モチモチ系」に二分されているように思う。両方美味いし、スープに合わせるために創意工夫がなされているのだろうが、この店の麺はその中間的なパツモチ麺である。パツッとした食感を保ちながら、モチっとした味わいを出している。そして店名の通り小麦が香るのである。
 これはちょっとすごいわ( ゚Д゚)
 長いもの優しい食感もGOOD!
 しかしこの鶏ささみのチャーシューも素晴らしい。雑味の一切ない、しかも深い旨みが感じられる味である。


 味玉は味付けと火の通し方が完璧。

 そしてこのレアなチャーシューの美しさはどうだ。芳醇を感じさせるワクワクするような味である。

 すべての材料に完璧を求め実現しているこの店のラーメンの世界は素晴らしい。ラーメンの世界を一歩広げ、世界に目を向けたこの志の高さが、きっとまた新しいステージへと向かうのであろう。
 ガツンとした味を求める人にはやや物足りないと感じるかも知れない。しかしこの一杯にはラーメンの世界の無限の可能性を感じるのだ。

くわしね度:9.2点

食べログ公式→https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13164932/

住所:中央区銀座6-12-12銀座ステラビル1F
経路:都営浅草線東銀座駅(A1)徒歩5分
    東京メトロ銀座線、日比谷線(A5)徒歩6分
営業時間:11:30~22:00(平日)
       11:30~21:00(土・祝)
定休日:日曜
席数:15席(カウンターのみ)

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